2015年6月25日 ショートストーリー
「また性懲りもなく、こんなモノ始めたのね。」 僕のパソコンモニタを見て、アリスが呆れたように言った。 「こんなモノとは失礼だな。趣味でやってることなんだから放っといてくれよ。」 ちょっとムッとした口調で僕は言い返した。で …
2015年6月25日 ショートストーリー幻想小説怪奇小説
その日は休日で、朝から天気が良かった。しかし小森日木男にとって、そんなことは関係ない。布団の中でもぞもぞと朝寝を楽しんでいた。今日は一日中引き籠もって惰眠をむさぼることに決めていたのだ。そもそも彼にとっては起きあがること …
「たくよぉ、クリスマスが何だってんだよな。キリスト教徒でもないのに、俺ら日本人に何の関係があるっての。なあ、そうは思わないか? どいつもこいつもいちゃいちゃしやがってよぉ」ジュンはちょっと怒ったような口調でそう云うと、今 …
2015年6月25日 ショートストーリー怪奇小説
「やっぱりバイト、変えようかなぁ」那取大学1回生の鈴森伽奈は、夜道を歩きながら溜息を吐く。腕時計で時刻を確認すると、もう午前零時を少し過ぎていた。バイト先のコンビニで店長に残業を頼まれ、渋々引き受けた結果、すっかり遅くな …
或る夜、そいつは突然現れた。部屋には鍵を掛けていたハズ。なのに、そいつは何も言わずに部屋の中に入ってきたのだ。須乱文雄はデビュー当初、“期待の新人”ともてはやされた売れっ子の作家だった。デビュー作は大きな新人賞を受賞し、 …
2015年6月25日 ショートストーリー空想科学小説
ある日、突然それが空から降ってきた。それは緑色のぐにゃぐにゃしたものだった。なめくじのように動き始めたかと思うと、走っている車に跳びついて、どんどん溶かしてしまった。そいつらは近くにあった工場や発電所を皮切りに、家も、道 …